“ 少し不便なぐらいでちょうどいい ”

私らしくあなたらしく。そして人間らしく生きたいと願うすべての方に

「売り切れご免!」それで十分じゃないか。

こんばんは!
本日、5月14日は "母の日" でしたね!
みなさんは何を贈りましたか?

 

私は今ホームセンターでアルバイトをしているので、花でも贈ろうと思っていたら、

母「花はいらないからね (゜Д゜ )」

と今朝言われました…。笑

 

さすがマイマザー・・・息子が考えることなんてお見通しのようです。
(結局、ギフトカードをあげました。)

 

 

 

 

f:id:harryard:20170515001310j:plain

 

 

 そんな母の日に限った話ではないですが、こういうイベントのときって花やらお菓子など、大量の商品が店頭に入荷しますよね?
(悪い意味での) 毎年恒例となってしまった、節分の日の "恵方巻き大量廃棄問題" なんか代表格ですね。

 

www.j-cast.com
(
上記サイトは2016年のニュースですが、ここ数年は毎年話題にされてますね。)

togetter.com
(
こちらはまとめサイトです。この光景は見ていていいものではありません…。)

 

 

それを見ていて私はいつも思うんですよ。

 

 

「売れ残るぐらいなら、そんなに仕入れなければ良いのではないか?」

 

 

お花にしろ食べ物にしろ、"本気で" 誰かにプレゼントしたいと思っている人って、当日なんかに準備しないで前々から準備していると思うんですよね。

 「(商品が大量に入荷しているから) 当日買いに行っても間に合う」
 「ア●ゾンのお急ぎ便を使えば翌日午前には届くから大丈夫でしょ」

みたいな便利な風潮があるから、小売店なんかはわざとそれにフォーカスしてくる。
…そして人々もそれに乗せられる。笑

 

 私も幾度となく経験がありますが、即席で準備したものってやっぱり "即席" でしかないんですよ。特に手料理やお手紙など、自分で生み出したモノをあげる場合については如実に即席感がでてしまいますしね。
(何もあげないよりはマシなのかもしれませんけど…笑)

 

 

 

…話が逸れてしまいました。

とまぁ、世間では「売れ残り」のほうが「売り切れ」よりも良しとされるのですが、この背景にはどういう考えがあるのでしょうか。
「お客さま至上主義」と「機会損失」の2観点から見てみましょう。

 

 

1. お客さま至上主義 ~お客様は神様だ~

 

 小売店に限らず客商売というのはお客様ありきで、「お客様にどう思われるか」が重要となってきます。

その評価というのは大小・優劣さまざまで、

「店内がキレイだった」
「店員さんの対応がひどかった」
「●●(商品名) が品切れだった」

などなど。

 

 巷では「『お客様は神様だ』はブラック企業を生む (※参考あり)」なんて言われ始めていますが、現場では未だお客様第一の風潮が根強く残っています。勘違いしないでほしいのですが、「お客は大事でない」と言っているわけではありません。ただ単に、崇めすぎなのです。
 そのため、「売り切れ」というのはそのお客様にご迷惑をおかけしてしまうため、極力売り切れの状態にしたくないんだとのこと (時には「何でないんだよ!!怒」ってクレームふっかけてくる人もいますしね)

 加えて、「売り切れ」が連発してお客様にとって「ここはいつも売り切れだな…」といった印象を持たれると、そのお客は他店に行きます。つまり、その店舗にとっては "大事なお客様 (候補も含む) を失った" ⇒ "将来的な売り上げの減少" につながるという思考パターンから、「売り切れ」よりも「売れ残り」を選択するみたいですね。

nyaaat.hatenablog.com

 

 

 

2. 機会損失 ~まだ売れたのに…! (キーッ)~

 

そしてもうひとつの観点は「機会損失」。

 例えば、あなたがイベントなどで飲食物を販売するとしましょう。販売時間は9~16時、販売価格は500円 (原価300円) とします。
 300個の販売を見込んでそれだけの材料を用意したところ、予想以上の売れ行きでお昼 (12時) の時点で300個すべてが売れてしまいました。単純計算で1時間で100個。残り時間から考えるに、「もっと仕入れていれば今回の倍ぐらいは売れた」、すなわち「もっと儲けることができたのでは」
 ・・・と考えてしまうのが機会損失というやつですね。


ー具体的計算 (すっとばしてもOKです)ー

 今回のケースでは300個完売のため、300個 × @500 = 150,000円の売上。
原価は@300なので、150,000 - @300 × 300個 = 150,000 - 90,000 = 60,000円の利益になります。
今回の場合:
  販売数 300個 (100%)
  売上 150,000円
  原価   90,000円
  利益   60,000円

 12時に完売ということは、イベントの終了まで4時間。単純計算で100個/時間 × 4時間 = 400個。まぁ、実際にはこんな単純にはいかないので、少し低めに見積もっても追加で300個売れたとすると売上は300,000円。利益は、300,000 - @300 × 600個 = 120,000円。
600個仕入れて完売した場合:
  販売数 600個 (100%)
  売上 300,000円
  原価 180,000円
  利益 120,000円

 300個で完売したときの利益は、600個仕入れて480個売った (= 売れ残りが120個) のときと同額になり、それ以上売れれば今回の場合よりも利益はプラスになります (下記のグラフ参照)。
600個仕入れて480個売れた場合:
  販売数 480個 (80%)
  売上 240,000円
  原価 180,000円
  利益   60,000円

f:id:harryard:20170514231020p:plain
図:600個仕入れたと仮定した場合の、販売個数と利益の関係性



(余談) 売値に対する原価率が60%のため、損益分岐点は仕入れ個数の60%になりますね。
   300個の場合なら180個以上、600個なら360個以上売ってはじめて利益が生じます。

ーーーーこれ以降 本線ーーーー

 


 つまり、完売して機会損失を出すぐらいなら、多少売れ残りを出して機会損失を出さないほうが売上げを最大化できるため、「売れ残り」を選ぶことになります。
特に、この機会損失というのは可視化されないことから、可視化できる「売れ残り」を選ぶことに拍車をかけているのかもしれません。

 

 

 

 以上から考えるに、一番の最適解は機会損失もなく完売する・・・すなわち、

その商品を欲しいと思っており、実際に購買行動を起こしたお客さんの数

お店で仕入れた商品の数

であるのが、お客とお店の双方にとって不利益が最も少ない (というか "0") ですよね。

 ただ、お客さんの数なんてドンピシャで当てられるわけないですから (それができたらこんな問題おきない。笑)、お店側はある程度マージンを持たせて商品を発注します。
そのとき上記2つの理由から、マイナス側 (売り切れる側) よりもプラス側 (売れ残る側) にマージンを取ったほうが、生じる不利益は最小化できる "可能性が高い" ので売れ残るぐらいの商品を仕入れます。

 

 

 

 ・・・本当にそれでいいのでしょうか?

確かに「お客」も「売上げ」もどちらも大切ではない、とは言いません。
実際問題、商売で成り立たせていくためには利益は必ず必要になりますし、自分のところのモノやサービスを買ってくれるお客だって、本当はありがたい存在です。

 

 でもちょっと立ち止まって考えてみてください。
利益は確かに必要ですが、ではどれぐらいの利益を得たら満足するのでしょうか?
さっきの例で言えば、あなたは1日で6万円の利益を得ています。それを月に10日実施したとしたら、単純計算で毎月60万円、年間で720万円ですよ??
(平均年収の倍稼いでるじゃねーか。)

 まぁ、イベントに出展する機会が月に10日もあるとは限らないですし、毎回黒字にできるわけでもないですから、720万は理想論かもしれませんが。笑
…それでもまだ、身を削ってまでお金を稼ごうとするのですか?

 

 

 それと「お客さま至上主義」ですが、もうコレやめにしませんか?笑
私も接客業をやっていたから思いますが、お客側から「すみません…」「お仕事中申し訳ありません」と話しかけられればこちらも丁寧に接したくなります。ですが、「オイ」なんて言われたときは正直おざなりに対応、もしくは接客拒否したくなります。

 

・・・だって人間だもの。笑

 

 

 前にTVで「京都の祇園が一見さんお断りなのはなぜか」というのを説明していました。それによると「そのお客に合った細やかなサービスを提供したいため、一見さんではそれができないことからお断りしている」とのことでした。

 京都みたく徹底する必要はありませんが、だからといって全てのお客様に好かれる必要もないと思うんです。そうすれば、「売り切れちゃいました~ 申し訳ありません m(_ _)m」と言うことができるようになったり、ただ怒りを撒き散らしたいだけのクレーマーで余計な消耗をすることもなくなります。

 

 

なお、リバ邸名古屋管理人さんである森本圭さんが、とてもよいことをおっしゃってました。

売り切れてクレームがくる世界より、売れ残りで廃棄が出ることにクレームがくる世界になればいいのにな
(ブログ: リバ邸名古屋管理人Kの名古屋ライフより)

森本さんは、冒頭で紹介した恵方巻き問題についてこう述べていましたが、私はりーもそれに大賛成です!!

 

みなさん、少し足りないくらいでちょうどいいんじゃないですか?
腹八分目で十分じゃないか。

 

 

 

 

P. S.
はりーが働いているホームセンターでは、"母の日のフラワーギフト" は夕方頃に売り切れたそうです。
在庫が全て捌けただけでなく、機会損失もほぼなし (と考えられる)。
明日もきっといいことあるよ (´ー` )